美味しいものや有名な祭りなど、観光の魅力が多い秋田県ですが、実際に旅行に行くとなると、どこに行くか迷ってしまい、見ておくべきところ・味わうべきものを逃してしまうということが起きてしまいます。
そこで、秋田県で有名な観光スポットや食べ物、お土産にしたい名産品などをまとめました。早速チェックしていきましょう。
秋田で有名な観光スポット5選
田沢湖
仙北市にある田沢湖は、周囲約20キロメートルある円形の湖です。約423メートルある水深は、なんと日本一を誇ります。
田沢湖には、田沢湖の水を飲むと永遠の若さと美しさが手に入るという伝説を信じて水を飲み、龍になったたつこ姫伝説があります。そんな伝説がある田沢湖の周辺には、古い歴史を持つ名所や旧跡、レジャースポットなどが充実しており、観光も楽しむことができます。
他にも、田沢湖を一周する遊覧船があり、40分ほど船旅の気分を味わうことができます。なかなか普段の生活で体験できないことを、田沢湖で経験してみてはいかがでしょうか。
道の駅 あきた港 ポートタワー・セリオン
ドライブの休憩所でもある道の駅は秋田県にもあります。秋田市にある道の駅・あきた港に着いたら、ポートタワー・セリオンにも立ち寄ってみてください。
ポートタワー・セリオンは、全高143mの展望台がある建物です。地上100mの展望台からは、360度の大パノラマが広がっており、秋田市内を見渡すことができるようになっています。昼間の絶景はもちろんですが、夜はライトアップされるため夜景も楽しめます。
展望台の入場料は無料なので、料金を気にすることなく楽しめるのも嬉しいポイントです。1階にはマルシェもあり、秋田市産の野菜や果物が販売されています。その他にも、きりたんぽやはたはたなどの秋田県の名産品が販売されており、秋田旅行のお土産を買うのにもぴったりの場所です。
秋田市千秋公園
秋田県で日本文化を楽しむには、秋田市にある千秋公園がいいでしょう。静かで落ち着いた雰囲気の千秋公園は、江戸時代には秋田藩佐竹氏が住んでいた城が建てられていた場所です。明治時代になってから庭園として造り替えられ、千秋公園となりました。公園内には歴史ある建造物もあるため日本の歴史を感じることができます。
千秋公園を最も楽しめる時期は春や秋です。春には700本以上もある桜が花を咲かせます。秋には、日本庭園を彩る美しい紅葉が見られるので、多くの観光客で賑わいます。秋田駅の近くにあり、アクセスが良いのも嬉しいですね。
なまはげ館
秋田県の伝統行事の1つに「なまはげ」があります。秋田県と言えばなまはげをすぐに思い浮かべる人も多くいるほどメジャーな行事です。そんななまはげを詳しく知り、体験できるのがなまはげ館です。
なまはげ館では、なまはげ伝説が生まれた背景や、なまはげのお面の展示などがあり、なまはげの全てを知ることができるようになっています。秋田県男鹿市内各地で実際に使われた、150枚を超える様々なお面が展示されています。
展示物を見て知見を深めるのはもちろんですが、なまはげの衣装をARを活用して着たり撮影をしたり、大晦日のなまはげ習俗を紹介する「なまはげの一夜」という映画をスクリーンで見ることができます。
お土産も充実しており、なまはげ館でしか買えないグッズはもちろん、特産品なども揃っています。
白神山地
秋田県と青森県にまたがっている大きな山地が白神山地です。約13万haと、広大な山地帯には、ブナの原生林があることで有名です。
ブナの原生林は、そこにたどり着くまでに危険な道を通らないといけないことから、人の手がほとんど加わっておらず、ずっと自然のまま残されています。原生林の中では、様々な動植物が生息しており、その生態系はかなり貴重なものです。そのようなこともあり、平成5年には世界自然遺産に登録されています。
白神山地の原生林の中に入ることはできませんが、岳岱自然観察教育林ならブナ林の雰囲気を味わうことができます。岳岱自然観察教育林は世界遺産の地域ではありませんが、約12haの原生林で、整備されている遊歩道を歩いて行けるため、年代を問わず楽しめます。向かう途中には、モリアオガエルやクロサンショウウオが生息する池があったり、樹齢約400年のブナの巨木があったりと、自然を心ゆくまで感じられます。
秋田の名産品5選
あきたこまち
誰もが1度は聴いたことのある「あきたこまち」は、秋田県が主な産地のお米です。東北地方であるため、他の地域よりも寒い気候である秋田県で育てることができるコシヒカリのようなお米を目指し、開発された品種です。1984年に栽培され始めてから全国トップクラスの人気を誇っています。
あきたこまちの名前の由来は、秋田県出身と伝えられている世界3大美女の小野小町にちなんでいます。見た目もつやつやと輝いており、味もランキング最上位の特Aランクに何度も選定されています。炊きたてがおいしいのはもちろんですが、冷めてもおいしさが保たれているので、お弁当やおにぎりにしておいしく食べることができるお米です。
ババヘラアイス
テレビなどでも多く紹介されている「ババヘラアイス」は、売り子であるおばあちゃんがヘラでアイスを盛り付けて売っていることから名付けられました。
秋田県内の国道・県道沿いで、丸い缶に入ったピンクと黄色のアイスを販売していたのが始まりのアイスです。現在はお祭りやイベント会場などで売り子であるおばあちゃんがアイスクリームを売っています。2色のアイスクリームはそれぞれイチゴ味とバナナ味で、シャーベット状のしゃりっとした食感です。飾ることのない素朴な味わいも人気を集めている理由の1つです。
曲げわっぱ
お弁当箱で人気の「曲げわっぱ」も、実は秋田県の名産品です。秋田県大館市一帯で作られていることが多いことから、大館曲げわっぱと呼ばれています。
大館曲げわっぱの材料は、弾力性と美しい木目を持つ天然秋田杉です。その天然秋田杉を薄く剥ぎ、熱湯につけて柔らかくします。その後曲げ加工を行い、山桜の皮で縫い止めをします。こうして大館曲げわっぱができあがるのです。見た目の美しさはもちろんですが、軽くて持ちやすいため大館曲げわっぱで作ったお弁当箱はかなりの人気を集めています。
天然秋田杉は水分を吸収する力があり、大館曲げわっぱで作ったおひつや弁当箱にご飯を入れておくと、ほどよく水分を吸収し、おいしいご飯になります。ただおしゃれな弁当箱なだけではなく、機能性も十分に兼ね備えているのです。
それだけではなく、大館曲げわっぱの優秀さは海外にも広がっており、昭和55年に国の伝統的工芸品に指定されました。弁当箱だけではなく、お盆やコーヒーカップなど、様々な製品が作られており、幅広い世代で利用されています。
秋田の工芸品
大館曲げわっぱの他にも、秋田県にはたくさんの工芸品があります。
例えば樺細工は、山桜の樹皮から作られる工芸品です。樹皮の模様を生かし、昔は印籠などが作られていましたが、現在では茶筒や箱物など、ライフスタイルに合わせた小物が作られています。歴史ある工芸品であるため、国指定の伝統的工芸品に指定されています。
川連漆器も国指定の伝統的工芸品です。豊かな森林資源と、よい水運の川があることから、秋田県は漆器の産地としてとても恵まれた環境を持っているのです。川連漆器ではお椀や重箱などが作られており、生活必需品を作るための技術とも言えます。下地処理を堅牢に行っているためかなり丈夫で、価格も抑えられているため、毎日使用できる漆器として人気です。
秋田杉桶樽は、秋田杉を使用した国指定の伝統的工芸品です。現在ではプラスチック製のものを使用していることが多い桶などの容器ですが、秋田杉桶樽は美しい木目と杉の香りがあり、吸湿性や断熱性を持ちます。プラスチックや金属製のものでは実現できないものなのです。現在では、秋田杉桶樽の技術を活かし、おひつやジョッキ、カップなどの使いやすい日用品が多く製作され、販売されています。
秋田犬
ロシアのフィギュアスケート選手であるザキトワが日本から贈られたものとして一躍注目を集めたのが秋田犬です。「マサル」と名付けられた秋田犬は、まだ記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。
秋田犬は、がっしりとした体格をしており、腰が高くて足が長い短毛の大型犬です。マズルと呼ばれる鼻の部分は中くらいの長さかつ黒く、先は尖っていません。三角形の厚みのある立耳も特徴です。性格は厚い忠誠心を持ち、家族には愛情深く接しますが、他の人や犬は警戒します。心から信頼している人には心を開くのです。
秋田犬の歴史は、「秋田マタギ犬」という犬がいた江戸時代に遡ります。出羽国北部の佐竹氏が闘犬を推奨し始めた頃に、秋田マタギ犬と闘犬との交配が行われました。このことにより、土佐犬と秋田県大館地方のマタギ犬から生まれた犬が、現在の秋田犬の祖先になったのです。
秋田のお酒3選
秋田県にはおいしい日本酒がたくさんあります。その理由は、お米に恵まれていること、良質な水がたくさんあること、たくさんの自然と寒冷な気候が日本酒作りに合っていることなどがあります。
そんな環境で作られたおいしい日本酒の中でも、人気の高いものをピックアップします。
純米吟醸 雪の茅舎
上品なのど越しと香りが特徴の「純米吟醸 雪の茅舎」は、純米酒の旨味と吟醸酒の軽快さがマッチしている日本酒です。食事中に日本酒の銘柄を変えて楽しむ人も多くいますが、純米吟醸 雪の茅舎なら食前から食後までこれ1つあれば楽しめるのです。
いくら飲んでも飽きることがなく、お酒を飲む時間が楽しくなる日本酒です。
大吟醸 北秋田
北鹿を代表する日本酒の1つに、「大吟醸 北秋田」があります。50%精米の山田錦と質の高い天然水を使い、日本酒造りに適した寒い時期に仕込みを行っています。そのため、本格派の大吟醸と評価されているのです。
辛口の日本酒ですっきりとした味わいを持つので飲み応えがあり、冷酒で楽しむのがおすすめです。
純米大吟醸 高清水
秋田県で作られるお米の中でも、日本酒作りに適した「秋田酒こまち」を使って作られているのが「純米大吟醸 高清水」です。秋田酒こまちをダイヤモンドロールを搭載している最先端の精米機で45%まで磨き上げ、秋田流寒仕込みで醸しあげています。
程良い酸味があり、上品な旨味が口の中に広がり、お酒の味を隅々まで楽しめるようになっています。
秋田の美味しい食べ物4選
きりたんぽ
「たんぽ」とは、ご飯を串に巻いて焼いたもののことを指します。そのたんぽを2、3本に切り分けたものが「きりたんぽ」です。焼いてからそのまま食べてもおいしいですが、味噌を塗って焼くと、味噌の味と一緒に香ばしさが口の中に広がります。
ですが、きりたんぽで最も有名なのは「きりたんぽ鍋」なのではないでしょうか。秋田県の家庭では、使用している野菜などのほとんどの食材が旬を迎える秋から冬に作られることが多いです。お店で食べる場合は、1年中食べられますが、野菜のおいしさなどを味わうには、やはり旬の時期がいいでしょう。
おいしさだけではなく、栄養面でも高い評価を得ています。1つの鍋で、肉・野菜・きのこ・きりたんぽを全て摂ることができるため、簡単に栄養バランスの整った食事ができるのです。
稲庭うどん
「稲庭うどん」も秋田県を代表する食べ物の1つです。秋田県だけではなく、日本三大うどんの1つとしても知られています。
稲庭うどんは約350年ほどの歴史を誇っており、江戸時代の初期に稲庭地区に住んでいた人が地元産の小麦粉を使ってうどんを作ったのが始まりとなっています。なめらかな舌触りとつるっとしたのどごしを持つ稲庭うどんは、上品な味わいと評価され、佐竹のお殿様も贈答品として利用していたほどです。
稲庭うどんの製造が家内工業から企業で行われるようになり、製造量が大幅に増えました。そのため、地元での雇用や関連する産業も大きく増え、秋田県の産業構造を変えたのです。現在では秋田県を代表する産業となっており、稲庭うどんを全国だけではなく世界へと広げています。
横手やきそば
B級グルメとしても有名な「横手やきそば」は、価格も安く庶民的な料理としても人気を集めています。また、日本三大焼きそばとしても有名です。
一般的な作り方としては、キャベツと豚ひき肉を麺と一緒に炒め、できあがったものの上に半熟の目玉焼きをのせて、横には福神漬けを添えます。肉の種類などは提供しているお店によって異なりますが、半熟目玉焼きと福神漬けにより甘みがプラスされるため、子供でも食べやすい焼きそばです。ソースもお店独自のものを使っていますが、甘めの味付けであることがほとんどです。
2009年に開催されたB級グルメの祭典であるB-1グランプリでゴールドグランプリを獲得するほどのおいしさを誇ります。
いぶりがっこ
秋田県で有名な食べ物として、「いぶりがっこ」を外すことはできないでしょう。漬物に使う干し大根が凍らないよう、囲炉裏の上に吊るして燻し、米ぬかで漬けたものがいぶりかっこです。秋田県の方言では、漬物を「がっこ」と言い、「いぶしたがっこ」ということでいぶりがっこと呼ばれるようになりました。
ただ大根を米ぬかで漬けるだけではなく、低温で2ヶ月以上もの間発酵熟成するため、表面は茶色く変化します。独特の風味も持っており、しょっぱさと同時に甘みも感じられます。
大根の漬物には「たくあん」がありますが、作り方が違います。大きく異なるのは、いぶりがっこは燻すという点です。干した大根を燻すことでいぶりがっこができますが、漬物を干して作るたくあんとはかなり風味が変わってくるのです。また、いぶりがっこは保存性を高めることを重視しているため、水分がしっかりと抜かれています。
いぶりがっこはおかずとして食べたり、酒の肴にすることが多いですが、チーズと組み合わせるなど意外な組み合わせを楽しむのもおすすめです。
秋田県のお祭り3選
秋田竿燈まつり
秋田県の夏のお祭りと言えば、「秋田竿灯まつり」です。昔は、夏の邪気払いや五穀豊穣を祈るという役割も持っていました。祭では、提灯がたくさんぶら下がっている竿灯が飾られ、秋田の夏の代名詞となっています。
提灯は米俵、竿灯は稲穂に見立てています。竿灯は全長10m、重さ50kgを超えるものもあり、自分の体よりも数倍大きな竿灯を操る職人の技術を見られるという祭の一面もあります。
祭は昼の部と夜の部に分かれており、昼の部は竿灯の妙技会も開催されています。職人の技を近くで見られる絶好のチャンスです。
大日堂舞楽
大日堂舞楽は、約1,300年の歴史がある舞楽で、ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財に指定されています。大里・谷内・小豆沢・長嶺の4地区から能衆が毎年正月2日に集まり、朝8時から舞楽を奉納します。見る場所によって違う舞楽が見られるようになっており、堂の前では神子舞・神名手舞、堂内の二間四方の舞台では烏遍舞・鳥舞・五大尊舞・工匠舞・田楽舞などの本舞が見られます。
舞が見られるのはもちろんですが、1,300年前から今まで続く歴史に間近で触れることができるため、時間の重みを感じられる貴重なお祭りです。
全国花火競技大会(大曲の花火)
夏と言えば花火大会。全国各地で花火大会が開催されているように、秋田県でも花火大会が開催されます。その1つが大曲の花火と呼ばれている全国花火競技大会です。
大曲の花火では、全国の花火職人たちが日本一を目指して競います。日本国内で最も権威のある花火大会でもあるため、提供される花火は全てレベルの高いものばかりです。花火大会の夜は、夜空の大輪の花を思いっきり楽しめるのです。花火大会当日だけではなく、1週間前から「大曲の花火ウィーク」として毎日様々なイベントが開催されます。
まとめ
秋田県には、有名なものや伝統のあるものがたくさんあります。それぞれ思いっきり楽しんだり味わったりすることで、秋田県をより身近に感じることができるのです。
現地でしか味わえないものも多くありますが、お土産などで遠く離れた場所でも楽しめるものはたくさんあります。好みなどに応じて、秋田県をより楽しんでみてください。