竿燈まつりの見どころは?楽しみ方・開催情報・アクセス方法など紹介

夏の秋田を彩る竿燈(かんとう)まつりは、東北三大祭りのひとつに数えられる伝統行事です。約280年の歴史を持ち、毎年多くの人でにぎわいます。

毎年8月に秋田市の中心部で開催され、県内外から多くの観光客が訪れるこのお祭り。この記事では、竿燈まつりの見どころや楽しみ方、アクセス情報などをわかりやすくご紹介します。初めての方もリピーターの方も、ぜひ参考にしてください。

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竿燈まつりとは?

基本情報

開催日 2025年8月3日(日)〜2025年8月6日(水)
開催場所 秋田市の竿燈大通り
公式HP https://www.kantou.gr.jp/

竿燈まつりは、毎年8月3日から6日にかけて秋田県秋田市で開催される、夏の風物詩です。竿燈とは、竹の竿に複数の提灯を吊るし、稲穂に見立てた形にしたもの。大小さまざまな竿燈が夜空にゆらめく様子はとても幻想的です。

中には高さ12メートル、重さ50キロを超える大きなものもあり、それを一本の竿でバランスよく操る差し手の妙技が見どころのひとつとなっています。祭りの会場となる秋田市中心部には、県内外から観光客が集まり、街全体が活気に包まれます。

竿燈まつりの歴史

竿燈まつりのルーツは、江戸時代中期にさかのぼります。当時の秋田では、夏の邪気を払うねぶり流しと呼ばれる行事が行われており、これが竿燈まつりの原型とされています。

五穀豊穣や無病息災を願い、提灯に明かりを灯して町を練り歩くこの行事は、やがて竿燈という独自の形を取りながら発展していきました。竿燈の形状が稲穂に似ていることから、農作物の実りを象徴する意味も込められています。

さらに、竿燈まつりはその文化的価値が高く評価され、単なるお祭りではなく、秋田の人々の暮らしや信仰、技術が息づく大切な伝統行事として、国内外から注目を集めています。

竿燈まつりの見どころ・楽しみ方

妙技の披露

竿燈まつりの最大の見どころといえば、何といっても差し手と呼ばれる演者たちの妙技です。長さ12メートル、重さ50キロにもなる大きな竿燈を、手を使わずに肩・額・腰など体の一部で巧みに支え、バランスを取りながら次々と技を繰り出していきます。

観客からは拍手と歓声が上がり、そのたびに会場の熱気は高まっていきます。昼間に行われる昼竿燈では、技の正確さや美しさを競い合う競技会が開催され、差し手たちの真剣な表情を見ることができます。

一方、夜の夜竿燈では、演出としての見ごたえが重視され、提灯に灯るあたたかな明かりの中、しなやかで優雅な動きが披露されます。

夜に揺れる1万個以上の提灯

夜になると、会場には1万個を超える提灯が一斉に灯され、街全体がやわらかな明かりに包まれます。竿燈がゆっくりと揺れる様子はとても幻想的で独特の雰囲気があります。

秋田市の大通り一帯がメイン会場となり、提灯の光が街を照らす光景はまさに圧巻。撮影スポットとして人気なのは、竿燈が立ち並ぶ中央通りや、夜空を背景にした写真です。日が暮れて提灯に灯がともる19時以降が、もっとも美しい時間帯といえるでしょう。

屋台グルメと地元名物

竿燈まつりでは、地元グルメを楽しむのも大きな醍醐味のひとつです。会場周辺には多数の屋台が立ち並び、祭りの熱気とともに美味しい香りが漂います。定番は秋田の郷土料理のきりたんぽ。炭火で香ばしく焼かれたきりたんぽに味噌を塗ったものや、比内地鶏のだしが効いたきりたんぽ鍋など、どれも秋田ならではの味わいです。

もうひとつの名物がババヘラアイス。ピンクと黄色のアイスを、まるでバラの花のようにヘラで盛りつけてくれるスタイルが特徴です。暑い夏の夕方、観覧中のクールダウンにもぴったり。さらに、地酒やいぶりがっこなど、秋田ならではの味をちょっとずつ楽しめる屋台もあり、観光とグルメを同時に満喫できます。

アクセス方法と混雑回避のポイント

公共交通機関でのアクセス

竿燈まつりの会場は、秋田県秋田市の中心部にある竿燈大通り周辺です。最寄り駅はJR秋田駅で、会場までは徒歩15分ほどとアクセスも良好です。駅からまっすぐ伸びる大通りが会場につながっており、初めて訪れる方でも迷うことなく向かうことができます。

また、混雑を避けたい方や天候が心配な方には、駅前から運行される路線バスやシャトルバスの利用もおすすめです。祭り期間中は交通規制が行われるため、自家用車での来場はやや不便になることも。どうしても車で向かいたい場合は、郊外の臨時駐車場に車を停めて、パークアンドライド方式でシャトルバスを利用するのが安心です。駐車場の場所やバスの運行情報は、事前に秋田市の観光サイトなどで確認しておくとよいでしょう。

混雑を避けるコツ

竿燈まつりは例年、多くの観光客で賑わいます。特に週末や最終日は混雑のピークを迎えるため、ゆったり楽しみたい方には平日開催日の8月4日から6日がおすすめです。また、演技が始まる1〜2時間前には会場入りしておくと、比較的よい場所を確保しやすくなります。

観覧エリアはメイン会場の中央通りがもっとも人気ですが、少し離れた場所では混雑が和らぎ、落ち着いて観賞できます。例えば、大町通り側や、竿燈が方向転換する交差点付近などは、迫力のある妙技を間近で見られる穴場スポットです。

地元の人は、裏通りのベンチやコンビニ前など、意外と快適に見られる場所をうまく使っていることも多いので、少し視点を変えて探してみるのもおすすめですよ。

竿燈まつりのよくある質問

雨天時はどうなる?

竿燈まつりは基本的に雨天決行ですが、天候が激しく荒れた場合は、安全を考慮して中止や縮小開催になることもあります。特に夜竿燈は、風雨の影響で提灯がうまく灯らなかったり、差し手の演技に支障が出たりするため、注意が必要です。

当日の天気が心配な場合は、公式サイトやSNSなどで開催情報を事前に確認しておくのがおすすめです。

>>竿燈まつりの公式サイトはこちら

予約なしでも楽しめる?

有料観覧席は事前予約が必要ですが、自由観覧エリアも広く設けられているため、予約がなくても十分に楽しむことができます。

ただし、人気のある場所や中央付近は早い時間から混み合うため、ゆったりと観覧したい場合は、早めの来場がおすすめです。平日の方が比較的空いており、自由席でもよい場所を確保しやすいでしょう。

子連れでも安心して見られる?

竿燈まつりは子ども連れのご家族にも配慮されたお祭りです。昼竿燈は比較的人混みが少なく、ゆったり観覧できるため、小さなお子様連れには特におすすめ。

会場近くの公園や広場を活用すれば、お子様が疲れたときにも安心して過ごすことができます。ファミリー層にも優しい雰囲気が竿燈まつりの魅力のひとつです。

まとめ

竿燈まつりは、秋田の夏を代表する伝統行事であり、見応えのある妙技や幻想的な提灯の光景、そして観客との一体感が魅力のお祭りです。毎年8月3日〜6日に開催され、アクセスも良好。

地元グルメや家族連れへの配慮も充実しており、誰もが安心して楽しめます。初めての方もリピーターの方も、ぜひ現地でその迫力と感動を体験してみてください。