秋田県おすすめ郷戸料理16選!有名な料理から知られていない料理まで解説

秋田といえば美しい自然・温泉・お酒・工芸品など、日本らしい魅力あふれる都道府県なんです。

そんな秋田の魅力を語る上で、美味しい料理は絶対にかかせません。特に秋田県の郷土料理と言われている「きりたんぽ」は有名ですよね。

そこで今回の記事では、秋田県の郷土料理にスポットをあてて、有名なものから知られていないものまで解説していきます。

秋田県の郷土料理に関しては、農林水産省「うちの郷土料理」より参考に紹介しております。

きりたんぽ鍋

秋田県の郷土料理であるきりたんぽ鍋は名前の通り、ご飯をすりつぶして棒状にして焼いた「きりたんぽ」を使用しています。鶏ガラと醤油をベースとし、野菜や鶏肉と一緒に煮込んで食べます。

地域によっては、スープの味付けや具材に微妙な違いがあり、そのバリエーションもきりたんぽ鍋の魅力の一つです。

大館・鹿角地方が発祥の地で、炭焼きや伐採のために山籠りをした人々が、残り飯をつぶして棒に刺して焼いて食べていたものを鳥鍋に入れたことが始まりと伝えられています。

その後、秋田の伝統的な料理として全国に広まり、日本各地で知られるようになったのです。

だまこ鍋

だまこ鍋とは、秋田県に伝わる冬の郷土料理であり、特に具材が特徴的です。

この鍋料理の主な材料は、鶏ガラベースのスープ、鶏肉、さまざまな野菜、そして「だまこ」と呼ばれるご飯で作られた団子です。

このだまこは、少し固めに炊いたご飯をすり鉢で突いて作るため、独特のもちもちとした食感が楽しめます。

また、地鶏や野菜と一緒に煮込むことで、出汁の旨味がだまこに染み込み、寒い冬に体を温めるのにぴったりの食べ物となっています。

しょっつる鍋

しょっつる鍋の特徴は、出汁として使用される「しょっつる」という魚醤にあります。

しょっつるは、ハタハタなどの魚を塩漬けにして1年以上寝かせた後にこしてうまみ成分を抽出した液体で、塩分と独特の風味が特徴です。昔、醤油が高価であった時代において、醤油の代替調味料として発展したと言われています。

しょっつる鍋に用いられる具材には、ハタハタの他に豆腐やネギ、白菜などが入れられ、素朴でありながら深い味わいを楽しむことができます。特に男鹿地方では、よりシンプルにハタハタのみでしょっつる汁を作ることもあり、地域によって味が違うことも珍しくありません。

じゅんさい鍋

じゅんさい鍋の特徴は、なんといってもじゅんさいの独特な食感にあります。じゅんさいは、日本各地の淡水域に自生する水草で、特に秋田県の三種町のような産地では、じゅんさいの摘み取りが地域の夏の風物詩となっています。

つるりとした喉越しと、ぷりっとした食感が特徴のじゅんさいは、鶏肉やごぼうなどとの相性が抜群です。また、じゅんさいは春から夏にかけて収穫されるため、この時期にじゅんさい鍋を楽しむことが一般的です。

料理方法としては、鍋に鶏ガラで取っただし汁、地鶏、ごぼう、セリなどを入れて煮立てた後、じゅんさいを加えて煮込みます。この際、じゅんさいに火を通し過ぎないことが、美味しく食べるためのポイントです。

鱈汁

鱈汁は、鱈の身とネギを用いた鍋で、冬の寒い時期に食べられることが多い料理です。
鱈は冬に最も美味しくなる魚として知られており、特に秋田県では、この時期になると鱈を使った料理が多くの家庭で楽しまれます。

また、鱈は脂肪が少なく高タンパクであり、ビタミンやミネラルも豊富に含まれているため、寒い季節の栄養補給にも最適です。

かまぶく

かまぶくは、かまぼこのような魚のすり身ではなく、ゆでてつぶしたじゃがいもに餅粉と砂糖を加えて作られている秋田県の伝統的な菓子です。

秋田県の内陸部では魚が手に入りにくかったことから、じゃがいもを主材料とするかまぶくがかまぼこに見立てて作られるようになりました。

家庭によっては、小豆やかぼちゃ、くるみやごまなど、さまざまな材料を加えることで色とりどりのかまぶくにアレンジされることもあります。

また、かまぶくは、お正月や冠婚葬祭に欠かせない食べ物として位置づけられています。

ハタハタ寿し

ハタハタ寿しは、秋田県を代表する郷土料理の一つであり、ハタハタという魚を寿しにしています。

ハタハタは秋田県沿岸部で豊富に獲れることから、地元ではこの魚を利用したさまざまな料理が生まれました。

ハタハタ寿しは、ハタハタを塩で漬け込み、米と一緒に木桶で発酵させて製造されています。

あまり知られていないかもしれませんが、地元では祭りや特別な行事の際には欠かせない料理とされています。

赤漬け・赤ずし

赤漬け・赤ずしとは、歴史ある日本の発酵食品の一つです。その起源は古く、赤じそを使用した色と風味が特徴的な料理として知られています。

赤漬け・赤ずしの食べ方は、炊き上がった餅米に塩で揉んだ赤じその葉を混ぜ合わせ、樽で漬け込んで軽く発酵させた後に食べる、というシンプルなものです。食べる際には、好みに応じて砂糖や醤油を追加することもあります。

赤い色づけには梅酢や赤じその葉、やまぶどうの実など地域に応じた材料が用いられ、家庭ごとに作り方が違います。

納豆汁

納豆汁は、秋田県南地域の郷土料理で、独特な風味と栄養価の高さが特徴です。

主にすり潰した納豆を使い、きのこや山菜などの地元の食材を加えて味噌汁にされており、冬の寒さを和らげる温かい一杯として好まれています。

また、野菜不足を補うために納豆を入れて汁にして食べるとも伝えられてます。

いものこ汁

いものこ汁は、里芋の子芋や孫芋を使用し、その粘りと柔らかな食感を生かした、秋田県を中心とした東北地方の伝統的な郷土料理です。

特に横手市山内地域で栽培される里芋は独特の味わいを持ち、古くから愛されてきました。

秋の味覚をふんだんに取り入れたこの汁物は、鶏肉、きのこ、山菜など、季節感溢れる食材が使われています。

きゃのっこ汁・けの汁

きゃのっこ汁は、細かく刻んだ野菜や山菜、金時豆などの具材をたっぷりと使い、出汁と味噌で味付けされた栄養満点の汁料理です。この料理は、秋田県や青森県など東北地方の伝統で、特に小正月に無病息災を願い食される行事食として知られています。

その昔から、年末年始の忙しい時期を避け、大鍋で作ったきゃのっこ汁を何日もかけて楽しむ習慣がありました。現代では手間を省くため、缶詰や水煮の具材を用いる家庭も多いと言われています。

いぶりがっこ

いぶりがっことは、秋田県の郷土料理の一つである燻製干しの大根の漬物のことです。

一般的な漬物と違い、燻製干しすることによって独特の風味が生まれます。

元々秋田県の内陸部の農家で作られていた漬物ですが、現在では秋田県全域で作られています。

いぶりがっこの名前の由来は、「いぶり」とは秋田方言で燻製のことを指し、「がっこ」とは漬物を意味します。

つまり、「いぶりがっこ」とは文字通り「燻製された漬物」という意味です。

いぶりがっこの起源は、保存食として冬場の食料を確保する目的で生まれたとされています。

笹巻き

日本の伝統的な食文化のひとつであり、特に秋田県をはじめとする地域で受け継がれてきた「笹巻き」は、もち米を笹の葉で包み蒸し上げた料理です。

笹の葉は抗菌性や防腐性が優れており、さらにさわやかな香りが食材の味を引き立てるという特徴があります。

秋田県内では端午の節句や田植えを終えた祝い「さなぶり」の際に欠かせない食べ物であり、女性たちが嫁ぎ先から実家に帰省する際の手土産としても活用されてきました。

柿漬け

柿漬けは、秋田県の特に仙北市角館町で愛されている漬物です。

この地域特有の雲然柿と呼ばれる渋柿と大根を適切な比率で漬け込むことで、パリパリとした食感の大根と、柿のうま味が絶妙に調和した漬物になります。

角館地域では、秋の収穫時期を迎えると多くの家庭で柿漬けを仕込み、冬ごろには食卓で食べられています。

なた漬け

なた漬けは、秋田県伝統の漬け物であり、大根を枝打ち用のなたでざっくり切り、甘酒で漬け込むことからその名がつけられました。

このざっくりとした切り方が、なた漬けの特徴の一つです。なたで大まかに切られた大根は、独特のザクザクとした食感を持っており、これがまたなた漬けならではの魅力となっています。

大根を漬け込む甘酒は、麹から作られる自然な甘みが特徴で、これが大根のさわやかな味わいとマッチします。秋田県の人々にとってなた漬けは、日常的な食事からお弁当、お酒の肴として幅広く親しまれています。

てんこ小豆の赤飯

秋田県独特の「てんこ小豆」を使用した赤飯は、色合いと風味が特徴的な郷戸料理です。一般的な赤飯と違って、てんこ小豆の赤飯には砂糖が加えられ、少し紫がかった色に仕上がります。

てんこ小豆は、色の出やすさと皮割れしにくさから、お祝い事にぴったりの食材とされています。

まとめ

秋田県には歴史を感じられる郷土料理が沢山あります。秋田県の食べ物に興味を持った方は、全国で開催されている秋田県の物産店を訪れてみてはいかがでしょうか?

また、詩の国商店が運営するオンラインストアもありますので、食べ物以外でも秋田県に興味がある方はぜひご覧ください。