レストランで食べるようなおしゃれな料理もいいですが、少し周りに目を向けてみると、その地域の郷土料理が、子供も大人もおいしいと評判を集めていることがあります。
様々な地域にたくさんの郷土料理があり、食卓にも郷土料理が並ぶ家庭も珍しくありません。
そんな郷土料理の1つである納豆汁について紹介します。
納豆汁って?
秋田県南地域の郷土料理
納豆汁とは、秋田県南地域発祥の郷土料理です。丁寧にすりつぶした納豆が味噌汁に入っている汁物で、東北地方では現在も冬になると食べている人が多くいます。
納豆と味噌汁の組み合わせによる独特のコクと、具材として入れる山菜・豆腐・きのこなどとの組み合わせを楽しんで食べられます。
食べたことがない人は味に不安を感じますが、小さな子供でも「おいしい!」と、年代を問わず人気があります。
様々な地域での納豆汁
東北地方で食べられている納豆汁ですが、同じ納豆汁でも地域によって姿が全く異なります。
例えば岩手県では、納豆味噌のスープを作ったあと、納豆を具材として追加します。山形県の場合、納豆をペースト状にして汁に入れ、具材を追加します。他の地域では1月7日に七草粥を食べますが、その代わりに納豆汁を食べるのが風習です。
秋田県では、納豆とたっぷりの山菜を入れます。納豆の食感も楽しめる納豆汁です。
納豆汁の味と高い健康への効果
独特のコクとまろやかな味
納豆と味噌は同じ大豆からできていますが、味噌汁の中にすりつぶした納豆が入っていると思うと、なかなか味が想像できません。
実際には、独特のコクによりまろやかな味です。納豆が苦手でも納豆汁は食べられるという人も多く、食べやすい味であることがわかります。東北地方の郷土料理でもあり、多くの人が冬に食べることを楽しんでいます。
体が温まり、タンパク質が豊富
納豆汁は健康への効果が高い料理です。まず、頭についているとろみが味噌汁に入ることで、味噌汁が冷めにくくなり、冷えた体が温まります。また、納豆と味噌の原料が大事であることから、豊富なタンパク質が含まれています。そのため、血圧上昇も抑えることができ、高血圧が気になる人にはぴったりの料理です。
納豆のネバネバの中に含まれるナットウキナーゼには血栓溶解作用があったり、骨粗しょう症を予防するビタミンKも豊富です。
健康を守るための栄養素もたっぷり含まれており、美味しく健康維持が叶えられます。
基本の納豆汁の作り方
用意するものは、納豆と味噌汁の材料のみ
基本的な納豆汁の作り方を紹介します。
用意するのは、小粒納豆1パック、合わせみそ大さじ1と1/2杯、だしの素小さじ1杯、水400ccです。具材には絹豆腐150g、しめじ50g、小ねぎ適量を使います。
ここまで見ると、普通の味噌汁+納豆という材料です。特別なものは必要なく、家にあるもので材料が用意できるのも魅力です。
納豆をみじん切りにして細かくする
まずは小粒納豆をみじん切りにします。粒が小さい上にねばねばしているため、まな板で滑ってしまいます。切るときはしっかりと包丁を支えるようにしましょう。
納豆をみじん切りにするだけではなく、すり鉢ですり潰したり、フードプロセッサーでトロトロになるまで潰したりするのもOKです。納豆の粒の食感がなくなるまですり潰すことで、とろみが増し、味噌汁に馴染むようになります。納豆の食感を残すか、残さないかは好みで調整が可能です。
汁の具を煮る
続いて、鍋に水と出汁の素を入れて火にかけます。沸騰したら弱火にして具材を入れてもう一煮立ちさせます。ここまでは普通の味噌汁と作り方は同じです。
豆腐やきのこを具材としていますが、他にも油揚げやわかめなど、様々な具材を入れてみるのもいいでしょう。
みそと納豆を溶かして完成!
最後に、味噌と納豆を溶かします。最初に味噌を溶かし、全て溶けたことが確認できたら刻んだ納豆を入れてほぐします。納豆が全体に馴染んだら完成です!
味噌汁に刻んだりペースト状になった納豆を入れるだけなので、毎日の味噌汁作りに一手間加えるだけで簡単に納豆汁を作ることができます。材料も特別なものが必要ないので、思い立ったらすぐ作れる一品です。
納豆汁のおすすめアレンジレシピ5選
納豆汁は納豆が嫌いな人でも食べやすい味になっていますが、どうしても食べることに不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで、納豆汁のアレンジレシピを紹介します。
納豆が苦手な人でも美味しい!麦味噌汁
納豆が苦手な人にオススメなのが、麦味噌の納豆汁です。使う味噌生麦味噌に変更し、大葉を5、6枚刻んで入れるため、大葉の風味により納豆の香りが気になりません。
具材に油揚げやきのこを入れると、様々な食感を楽しめるのもポイントの1つです。
>>「参考サイト:E・レシピより抜粋」詳しいレシピは参考サイトをご覧ください
ピリ辛納豆汁
納豆汁に豆板醤を加えることで、辛いものが好きな人にぴったりのピリ辛風味の納豆汁が作れます。味噌や納豆と一緒に豆板醤を溶いてもいいですし、お椀に盛り付けてから豆板醤を足すのもアリです。
入れる豆板醤の量により、辛さを自分好みに調整できるため、辛いものが苦手な人でもピリ辛風味を楽しむことができます。食べ終わった後には体がポカポカするので、寒い日に食べたい納豆汁です。
>>「参考サイト:レシピブログより抜粋」詳しいレシピは参考サイトをご覧ください
納豆汁うどん
納豆汁は汁物として楽しむだけではなく、なんと主食にもなることができます。それが納豆汁うどんです。納豆汁の中に茹でて水切りをしたうどんを入れるだけで作れるので、時間がないようなときでもすぐに完成します。
なめこを一緒に入れると、納豆となめこのとろみがうどんに絡んで、より美味しさを楽しめます。
>>「参考サイト:レシピブログより抜粋」詳しいレシピは参考サイトをご覧ください
冷やし納豆汁
体を温める効果のある納豆汁ですが、冷やし汁にするのもおすすめです。みょうがや大葉を入れることで、さわやかな香りとすっきりした喉ごしが楽しめます。
真夏の暑いときのメニューにぴったりですし、食欲があまりないような場合でも食事を楽しめます。そうめんと組み合わせて食べるのもいいですね。
>>「参考サイト:Snapdishより抜粋」詳しいレシピは参考サイトをご覧ください
オクラ納豆汁
ねばねば仲間のオクラを入れた納豆汁です。オクラはねばねばしているのに料理にすると、つるっと食べやすい食感に変わるため、納豆との相性が抜群です。
オクラと納豆の食感を楽しむため、すりつぶした納豆を使ったり、細かく切るのがおすすめです。
朝食に、炊きたての白米とオクラ納豆汁を食べると、朝から何でも頑張れそうな元気が湧いてきます。
>>「参考サイト:macaroniより抜粋」詳しいレシピは参考サイトをご覧ください
納豆汁と納豆味噌汁の違いは?
違いは作り方にあり
インターネット上には、納豆汁のほかに「納豆味噌汁」というものもあります。納豆汁と納豆味噌汁は同じようなものに聞こえますが、実は全く違うものです。
納豆汁は、納豆を刻んだりペースト状にして味噌と一緒に溶かして味噌汁にします。ですが納豆味噌汁は、味噌汁の中に納豆をそのまま入れただけのものです。
どちらも納豆を入れていることに変わりはありませんが、納豆に一手間加えているかどうかという違いがあります。味噌と一緒に溶かすかどうかの違いもあり、納豆を具材とするか、調味料の1つにしているかという違いもあると考えるのも良いでしょう。
好き嫌いも大きく分かれる
納豆汁は納豆が味噌と一緒に溶けていることで、納豆が苦手でも食べやすいよう調理されています。
ですが、納豆味噌汁の場合は、納豆を味噌汁の中にそのまま入れているため、納豆の独特の香りがある味噌汁になります。納豆が好きな人は納豆味噌汁も食べられることが多いですが、苦手な人は味噌汁に入れても食べられないという声が多いです。
納豆汁はどこで買える?
近くのスーパーで
納豆汁の材料は身近にあるものばかりなので気軽に楽しむことができます。ですが、もっと気軽に作れるよう、簡単に調理ができるものも販売されています。
スーパーによっては、お湯に溶かすだけのインスタント納豆汁が売られてることがあります。インスタントならそもそも料理が苦手な人でも納豆汁を楽しむことができますし、毎日疲れていて料理をする気にならない人でも汁物として取り入れることができます。
インスタントのタイプは、生タイプだったり、フリーズドライだったり、好みに合わせて選べます。
コンビニで扱っていることも
各コンビニのオリジナル商品として納豆汁が売られていることもあります。コンビニで売られているインスタントの納豆汁は、味噌汁と同じようにカップに入っていて、そのままお湯を入れるだけで作ることができます。食器を用意する必要がないので、仕事中の昼休憩に食べるのにぴったりです。
1食分で売られているので、納豆汁を試しに飲んでみたい場合にもおすすめです。
通販ならどこに住んでいても買える!
コンビニやスーパーで納豆汁を扱っているところもありますが、どのコンビニやスーパーにも売っているわけではありません。全国どこに住んでいても納豆汁を購入できるのはやはり通販です。
メーカーの直販なら納豆汁を直接購入することができますし、販売しているかどうかわからない場所にわざわざ出向く必要もありません。購入する量によっては、送料がかかる場合もあるので、自分の住んでいる地域ではどのくらいの送料がかかるのかを事前にチェックしておきましょう。
まとめ
東北地方の郷土料理の1つである納豆汁は、味噌汁の味噌と一緒に刻んだりペーストにした納豆を溶かすだけでできる簡単な料理です。現在では、インスタントも販売されているので、忙しくても気軽に納豆汁が楽しめます。
自分好みにアレンジし、納豆汁を楽しんでみてはいかがでしょうか。